加賀友禅訪問着　コーディネート

2022.4.23

加賀友禅　訪問着　茶谷孝志5-1

加賀友禅の訪問着が新入荷しましたのでコーディネートと共にご紹介いたします。

伸びやかな梅の枝が印象的な一枚です。

梅と菊を主軸に、花々が会話をしているかのように可憐に咲き誇ります。
ひとつひとつの花には主張は大きくないのですが、それがかえって良いバランスでお互いを惹き立てあっており
また、下から生き生きと伸び行く枝ぶりには生命力と躍動感を感じます。

灰桜や灰梅といった藤ピンク系統の地色に、裾ぼかしがございます。

※こちらのお写真が実際の色に近いです

地色の藤ピンク系統のお色にリンクさせた、『西陣まいづる』の琴糸織の袋帯を合わせました。

琴糸織は、お太鼓の柄部分の緯糸に、琴の弦に使用される糸を織り込んだ、西陣まいづる独自の技術で織られた袋帯で、
琴糸が織りなす立体的でふっくらとした表情が特徴です。

唐草に様々な華文が配された格調高い正統派の古典文様袋帯ですが、その色使いはどこかモダン。
一見すると黒に見える地色は、実は紫がかった濃い茶系で、ほんのりと赤みを感じます。
華文の藤色や淡いピンク、サーモンピンクなどを中心とした華やかな色使いと、明度を抑えた落ち着いた金糸とが
決して甘い印象にならなず重厚感と優美さとが備えられています。
フォーマルシーンのお着物をより引き立たせるお品です。

帯周りの小物は爽やかなミントグリーンでまとめました。
着物だけでなく、帯も含めたコーディネート全体で花が開くような瑞々しさを表現いたしました。

七五三から入学式を控えたお母様の装いなどの『ファースト加賀友禅』に非常に適した訪問着です。
また、柄の重めな訪問着は既にお持ちで、年齢と共にもう少し軽いものをお求めの方にも、
程好いボリュームではないでしょうか。

加賀友禅　茶谷