加賀友禅 凛屋
きもの処 凛屋 (営業時間:9時〜18時 火曜定休)
石川県七尾市一本杉町八番地
TEL:0767-52-3701 FAX:0767-52-3702
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友禅の祖 宮崎友禅斎
 元禄9年版の「人倫重宝記」には、ゆうぜんと題して暖簾の中に法師体の男が扇面に揮毫している挿画があり、「友禅扇はちかごろの名物、地紙ひろく骨太く、かの法師が物づきの自画、知恩院門前に身をすぼめ名を諸国にひろげたるは三条新町大扇屋の石州扇によりまさりて人の知りたる扇」と記されています。
 「扶桑画人伝」によると、「京都の人なり染物を業とす。後加州金沢に移住して専ら織業を研究し遂に一家の風を興して友禅染と称誉す。之より画を巧にして頗る妙手なり、絹本に染物絵を写して其精密なること他人の及ぶ所にあらず」と紹介され、「人名辞書」には「友禅は染工に非ずして画僧なり、専ら扇画に花草等を画き世の求めに応ず婦女喜びて其扇を用ゆ、故に染工其画を請うて以って模範となし一種の染法を発明せり、これを友禅斎の名のある所以なり」とあります。
加賀友禅
加賀友禅 訪問着
松井眞夫 作

『道長取りに名物裂』
 正徳2年(1712年)に金沢へ移住、御用紺屋棟取の太郎田屋とともに、在来からの加賀染に意匠の改善と友禅糊の完成などで輝かしい加賀友禅の第一歩を踏み出します。東京国立博物館にある「紫式部石山月見図」や晩年の作と思われる自画像の染軸なども当時の制作と考えられます。
 宮崎友禅斎は、知恩院の門前で扇画を描き、その雅びと風流が時の流行となりました。天和2年版の「好色一代男」には、友禅扇が通人の必携品であったと述べられ、貞享3年版の「好色三代男」には今の世の流行ものとして扱われています。振り出しは扇工でしたが、それを基盤に染物の絵師としても手を染め、衣裳ひな型の出版などで友禅染への道が開拓されると、扇のみか、小袖にも流行する友禅染と世間から喝采を受けました。扇の画が友禅染の原点ということになります。
 大正9年に太郎田屋の菩提所竜国寺の境内で友禅碑が発見されました。過去帳から太郎田屋が宮崎友禅斎の23回忌の法要を記念して寄進建立したものと確認され、同時に元文元年6月83歳の終焉も判明し、友禅史に新しい1頁が加えられることになりました。そして、京都友禅史会や三越・大丸から灯籠や標石の寄進もあり、盛大な記念法要が挙行されました。大正12年には友禅斎史蹟保存会が中心となり境内の碑近くに友禅堂を建立。毎月の茶会をはじめ、毎年5月17日に友禅忌の祭典が催され、業界のシンボルになっています。
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