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別誂え 加賀友禅 花嫁のれん 「几帳さざ波文」  (石川県 富田様)
この度の婚礼を寿ぐ二枚の几帳の間を、御両家を表す千鳥たちが双方から集まり、同じ未来へ列を成し羽ばたく様子です。
左の几帳はお祖母様の花嫁のれんを模しており、家紋が本のれんの家紋とも重なり合うだまし絵のような構図にしています。
右の几帳はお母様の花嫁のれんを模しています。こちらには、ご実家である冨田家の益々の発展を願い、神前に供えるお酒が入った「瓶子(へいし)」紋を染め抜きました。こちらは富田家の家業ともゆかりがございます。

几帳の裏地には今まさに可憐に咲く三花が描かれています。それぞれの花言葉は、
金木犀(きんもくせい)…真実
藤袴(ふじばかま)…優しい思い出
石蕗(つわぶき)…謙遜
この度のご縁により、真の出会いに結ばれたお二人は、輝く思い出と共に一層明るい未来へ、どなたからも敬愛される家庭を築かれますように。

のれん下部の波文様と、上部の連峰の景色は、嫁ぐ土地へ想いを馳せ、佐々波を意味致しております。

お名前に誕生花のヒイラギを添えて。
恵子様、御尊家皆様の末永くのご多幸を心よりご祈念申し上げます。